- 「鍵盤数でどんな違いがあるの?」
- 「ピアノを買いたいんだけど、どの鍵盤数が良いのかな」
- 「自分が弾きたいあの曲にはどれを選べばいいのだろう…」
いざピアノを買う時、どの大きさ(鍵盤数)のものにするか迷っている方はいませんか?
今回はそんな方に向けて、鍵盤数についてまとめています。
また、それぞれの鍵盤数で弾ける曲を一覧にしてみました。
ピアノを選ぶときの参考になる情報がたくさんありますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
鍵盤数とは
いざピアノを買うという時などに、ピアノ本体の説明を見てみると、88鍵とか61鍵という言葉を目にします。
これは鍵盤数を表していて、ピアノの白鍵と黒鍵をあわせた全ての鍵盤の数のことです。
1オクターブ(例えば、ドから次に高いドまで)の鍵盤数は12となります。
ドと一つ上のドでは、周波数が2倍になっていて、それを12等分しています。
こういうのなかなか面白いですよね。
アコースティックピアノから電子ピアノなど、ピアノと呼ばれる楽器は様々です。
ピアノによって機能のほかに、この鍵盤数にも違いがあり、それぞれ良い点も悪い点もあります。
ピアノを購入する際には必ずチェックしたい項目の一つです。
ピアノの選ぶときの注目するべきポイントは、こちらの記事にまとめていますのでぜひ参考に読んでみてください。
鍵盤数による特徴
鍵盤数が違うことによって、どのような特徴が生まれるのかを解説します。
ピアノを選ぶときの重要なポイントです。
鍵盤数が多いことのメリットや、デメリットについても見ていきましょう。
音域
詳しくは後述しますが、鍵盤数により音域が結構変わります。
鍵盤数が多いほど、音域が広がり、弾ける曲の幅が広がります。
本格的なクラシックを弾きたいのであれば、基本的にはフルサイズをおすすめしますが、鍵盤数が少なくても弾ける曲は意外とたくさんありますよ。
鍵盤数が少ないものでも工夫次第でどうにかできたりします。
左手の音が1音だけ足りない場合だったら1オクターブ上で弾いてしまうとか、和音の順番を替えてみるとか…曲のイメージは少し変わってしまいますが、やってみるのも良いでしょう。
楽器の幅
ピアノを置く場所のスペースに大きく関わりますね。
鍵盤数が多いと、もちろん幅は大きくなり、場所をとります。
具体的にどれくらいか、測ってみました。
- 白鍵1つ分の幅…約2.25cm
- 1オクターブの幅(ドから次のドの手前まで)…約16.4cm
鍵盤と鍵盤の隙間もあるため、合計よりも大きくなります。
結構違いますね。
ものによっては鍵盤の横にボタンがついてたりして、同じ鍵盤数でもさらに幅が広くなるものもあるため確認が必要です。
買う時はピアノの幅をきちんと考慮して、置く予定の場所をきちんと測っておきましょう。
価格
予算に関係してくる価格についてです。
メーカーやピアノの種類によって価格差は大きく異なりますが、全体的にみると、鍵盤数が多いほど、値段も高くなってきます。
電子ピアノでも、フルサイズに近いほど、より本格的なピアノに近づきます。
鍵盤数の種類
ピアノを買おうとすると、だいたい、88鍵または76鍵、もしくは61鍵の3種類の中から選ぶことになります。
比較画像がこちらです。
実際には、世界にはそれより多いピアノも存在しますし、それより少ないものもあります。
しかし人間の可聴領域の中でも、人が音程として聴き取れる範囲がちょうど88鍵のピアノくらいなので、それ以上のものはあまり作られていません。
これが、アコースティックピアノなどのフルサイズとなります。
また、ピアノを両手で楽しむのなら、少なくとも61鍵は必要です。
なのでこの3つが主流です。
- 88鍵…7オクターブ+4鍵
- 76鍵…6オクターブ+4鍵
- 61鍵…5オクターブ+1鍵
このように約1オクターブ分ずつの違いがあります。
鍵盤はそれぞれ高い方と低い方から同じくらいずつ削られています。
88鍵から61鍵では、合計2オクターブも減っていますね。
上下からそれぞれ1オクターブずつ削られている感じです。
それぞれの具体的な音域を紹介します。
最低音と最高音もそれぞれ書いておきます。
楽譜上の音も画像を載せますので、もし先に弾きたい曲があれば、その最高音と最低音をチェックして、どこに当てはまるのか確認してみてください。
61鍵の音域
61鍵のピアノの音域は、C2~C7です。
つまり、88鍵のピアノで数えて、下から2番目のドから、7番目のドまでということになります。
最低音と最高音を楽譜で見てみると以下の画像のようになります。
76鍵の音域
76鍵のピアノの音域は、E1~G7です。
つまり、一番下のミから、下から7番目のソまでということになります。
楽譜上での最低音と最高音は以下の画像のようなります。
88鍵の音域
88鍵のピアノの音域は、A0~C8です。
フルサイズのピアノの最低音はラ、最高音はドとなります。
これを越える曲は普通ありませんが、参考にどうぞ。
それぞれの鍵盤数で弾ける曲一覧
それぞれの鍵盤数で弾ける、クラシックピアノ名曲をまとめました。
ほんの少しはみ出しているだけでもカウントしていますので、前述したように、鍵盤数が少ないピアノでも多少の工夫次第でなんとかなるということもあります。
皆さんの弾きたい曲があれば、ぜひ参考にしてみてください。
すでに持っている方は、自分の楽器の鍵盤数以下のところから曲を選んで挑戦してみてくださいね。
61鍵でも弾ける曲
- トルコ行進曲(モーツァルト)
- ピアノ・ソナタ 第15番 第1楽章
- 楽興の時 第3番
- ウィンナー・マーチ
- メヌエット ト長調 バッハ
- 紡ぎ歌
- ガヴォット
- ジプシーの踊り
- すみれ
- 楽しい農夫
- ソナチネ 作品36の1 第1楽章
- ソナチネ 第5番 第1楽章
- 軍隊行進曲
- ハバネラ
76鍵あれば弾ける曲
- 月光の曲(第一楽章)
- 別れの曲
- 小犬のワルツ
- 幻想即興曲
- アラベスク 第1番
- 黒鍵のエチュード
- 乙女の祈り
- ラデツキー行進曲
- ノクターン第2番
- 春の歌
- エリーゼのために
- 花の歌
- アルプスの鐘
- メヌエット ト長調 ベートーヴェン
- アルプスの夕ばえ
- 婚礼の合唱
- ウォータールーの戦い
- のばら
- 金婚式
- クシコス・ポスト
- お人形の夢と目覚め
- ソナチネ 作品20の1 第1楽章
- ソナタ悲愴
- 結婚行進曲
- 亜麻色の髪の乙女
88鍵でないと弾けない曲
- ゴリウォッグのケーク・ウォーク
- 華麗なる大円舞曲
- ハンガリー舞曲 第5番
- トルコ行進曲 ベートーヴェン
まとめ
ピアノの主な鍵盤数は、以下の3つでした。
じっくり検討してみてくださいね。