こんにちは!
ピアノ初心者のための<楽譜の読み方講座>第10回です。
前回は反復記号についてお話ししました。
これで、ゼロから楽譜を読めるようになりたい方の「記号と意味だけ見てもよくわからない…」というものは制覇しました!
というわけで<楽譜の読み方講座>も、今回で最終回です。
今回は、まだ出てきていなかった記号をどんどん出していきます。
ここで出てくるものは、意味が分かれば弾けるようなものばかりなので、簡単に説明を入れながら見ていきたいと思います。
- 強弱記号
- アーティキュレーション記号
- 発想記号
- その他の記号
強弱記号
曲の強弱を表す記号です。
皆さんご存じのものが多いかと思います。
ピアニッシモ
とても弱く
ピアノ
弱く
メッゾピアノ
やや弱く
『ppp(ピアニッシシモ)』みたいに、『p』が増えるごとに弱くなっていくよ!
メッゾフォルテ
やや強く
フォルテ
強く
フォルテッシモ
とても強く
『fff(フォルティッシシモ)』みたいに、『f』が増えるごとに強くなっていくよ!
クレッシェンド
だんだん強く
デクレッシェンド
だんだん弱く
「強く」「弱く」を「大きく」「小さく」と言う方もいますが、正しくは「強く」「弱く」です。
普通にイタリア語の和訳です。
私も実際、ピアノの先生には「大きく」「小さく」と教えら(言われ)ました。
学校の授業で「あれ?」となったのを覚えています。
小さい子に教えるときなどは「大きく」「小さく」の方がわかりやすいということもあるかもしれません。
物理的には強く弾いたら大きな音が出るし、弱く弾けば小さな音が出ますしね。
ですが、決して「音量」だけのことではないのです。
音楽を教える立場の人で勘違いしている方はいないと思いますが、演奏している小中高校生の中には多くいるかと思います。
典型的な間違いではありますが、音楽の「表現」にとても大きく関わる、大事なところです。
なんだか奥が深いような話ですね。
意識してみるとより音楽が楽しくなります。
アーティキュレーション記号
アーティキュレーション記号は、演奏方法を表す記号です。
強弱記号と被るものもありますが、こちらに記載します。
たくさんあるので基礎的なものを挙げていきます。
アクセント
音を強調する
テヌート
その音の長さいっぱいに伸ばす
スタッカート
音を切って演奏する
半分くらいに切るという意味がありますが、実際はもっと短くすることが多いです。
スラー
滑らかにつなげて演奏する
タイ
音をつなげる
つながれている音を合わせた長さで弾きます。
フェルマータ
音を十分に伸ばす
倍くらい伸ばすという意味もありますが、実際は明確に決まっていません。
心地よいくらい伸ばす感じです。
これらが組み合わさったような記号もいくつもあります。
ピアノにおけるこれらの奏法については、別の記事に書いていきます。
発想記号(発想標語)
発想標語は本当にたくさんあるのでよく使われるものを例として出します。
- comodo(コモド)…気楽に
- legato(レガート)…滑らかに
- dolce(ドルチェ)…柔らかく
- marcato(マルカート)…はっきりと
このように、作曲者が考える、曲のイメージを表す記号(標語)です。
その他
オクターブ記号
第2回でちらっとお話しましたが、オクターブ上や下を表す記号です。
これで上の方の音でも楽譜が読みやすくなりますね。
ペダル記号
ペダルを踏む・上げるタイミングを表す記号です。
装飾音符
普通の音符の前に小さくかかれます。
素早く演奏します。
トリル
その音と隣の音を、なみなみが終わる部分まで交互に素早く演奏します。
グリッサンド
指を滑らせて一音一音区切らず、音を流れるように上げたり下げたりする奏法です。
アルペジオ記号
和音を弾く際、音をひとつずつ少しずらして弾きます。
矢印がある場合はその向きに、ない場合は一般的には下から上へ弾きます。
まとめ
10回にわたる<楽譜の読み方講座>いかがだったでしょうか。
なるべくわかりやすく丁寧に書きましたが、ゼロから始めようとしている方が、間違った知識や感覚を身に着けないように心掛けました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
これで皆さん、楽譜の読み方はマスターできました!
とはいえ、「もっとスピーディーに意味だけ知りたい」「細かい理屈はいい」という方に向けて、『楽譜の読み方総集編』も書いています。
困ったらぜひ活用してください。
また、「ここの意味をもっと知りたい」という方のためにも、少し掘り下げた内容の記事がそれぞれあるのでまた読んでみて下さい。
お疲れさまでした。
まず何を弾こうか迷っている方も、別の記事でおすすめを記載しているのでぜひ見てみてくださいね。
たくさんの曲にチャレンジしてみてください!
今回は以上です。
参考になれば嬉しいです。