こんにちは!
「5連符ってどの音符の長さを等分しているの?」
「いつもなんとなく読んでるけど…あっているの?」
「8分3連って何のこと?」
こんなふうに思っている方、いらっしゃるのではないでしょうか。
3連符くらいなら見慣れていてパッとどの音符の長さの中に入るのかわかるかもしれませんが、5連符、6連符、7連符、9連符となってくると、どの拍の中に入れたら良いのかわからなくなる場合もあると思います。
結論、連符を作る音符は、それが2分音符・4分音符・8分音符などのどこの間にある分割数かというところで変わります。
このルールを知っていればちゃんとわかるようになります。
今回は、そもそも連符とは何か、連符の読み方やルールについて詳しくお話ししようと思います。
最後に確認の仕方、読み方のコツもお伝えしますので是非読んでみてください。
- 連符とは
- 連符に使われる音符のルール
- 読み方のポイント・確認の仕方
連符とは?
連符はどういうものか
連符とは、それぞれの拍の通常の分割数ではない数で等分した拍のことです。
ちょっと意味がわかりませんね。
簡単に言うと、4分音符や8分音符、さらにそれに付点を付けても表せない長さの音符を表すものです。
例えば4分の4拍子で1拍を3等分するなんて、8分音符や付点8分音符などをどれだけ駆使しても表せませんよね。
ここが、“通常の分割数”というところです。
なんとなくわかっていただけたら大丈夫です。
また、8分の6拍子では、3拍分を2等分するのに下の画像のような書き方をする場合があります。
付点8分音符を使えば表せるのですが、リズムがわかりにくくなる場合はこのように書く時もあります。
拍や拍子についてまだいまいちな方は、『楽譜の読み方』の記事を読んでみてくださいね。
連符の役割
連符はどの音符の長さを何分割にするかということを表しています。
上に書く数字で分割数を表し、音符の種類で長さを表します。
2分音符・4分音符・8分音符・16分音符・32分音符…などは、音符の形で見分けることができましたね。
「たま」の色や「ぼう」、「はた」の数が関係していました。
(複数の音符が横棒でつながっている場合は、その横棒を「連桁(れんこう)」と言います。)
これは誰もがはじめに覚えるので、皆さん理解できていると思います。
まだよくわかっていないという方は、『楽譜の読み方』で音符の長さについて解説しているのでぜひ読んでください。
ところが連符の場合、「何分割」というのは一目でわかりますが、「どの音符の長さを」というところが少し難しいですよね。
習っていても、はっきり教えてもらっていないということもあるかと思います。私もそうでした。
実は昔はずっと何となーく読んでいて、ある日間違って読んでそのまま練習してしまったことがあり、恥をかきました。(笑)
なので皆さんが同じ思いをしないよう、ここできちんと解説しておきます。
連符の読み方・ルール
「どの音符の長さを」というのは、連符を作っている音符の種類で決まります。
次の3連符を例に見てみましょう。
こんな感じで一番よく見かける連符かと思います。
書かれている数字は3で、使われているのは8分音符ですね。
ちなみにこれは4分音符を3等分する3連符で、『8分3連』と言ったりもします。
拍子により4分音符を1拍とする場合は『1拍3連』とい言うこともあります。
4分音符を3等分なのに8分音符を使っていて8分3連というなんて、もうわけがわからないという方もいるかもしれません。
「じゃあひとつ短い音符をつかうのか!?」とひらめいたように思うかもしれませんが、それも違うんです。
3連符ならこのルールはあっているんですけどね。5連符だと違うんです。
ちなみに私はこれで間違えました。
場合分け
この記事の最初にも話した通り、その連符の分割数が「どの音符の間か」ということが重要です。
2分音符・4分音符・8分音符・16分音符・32分音符…の分割数を基準とします。
先ほどの3連符の3は、2分音符と4分音符の2~4にありますね。
5連符の5は、4分音符と8分音符の4~8にあります。
また、9連符や12連符の9や12は、8分音符と16分音符の8~16にあります。
ルールとして、「基準から、基準より小さい数字まで」をまとめて場合分けをして考えていく必要があります。
順番に見ていきましょう。
2・3連符の場合
2連符と3連符の場合は、2分音符と4分音符の2から4の手前にあります。
この場合、分割したい音符の2分の1の長さの音符を使って表します。
例えば、先ほどから出てきているこの8分音符で書かれた3連符は、4分音符を3等分しています。
また、次のように4分音符で書かれている場合は、2倍の長さの2分音符を3等分しています。
2連符についても同じで、8分音符で書かれていれば4分音符を、4分音符で書かれていれば2分音符を2等分しています。
こちらはあまり見かけませんが、はじめの方にも出てきた通り、8分の6拍子などでは書いてある場合もあります。
4・5・6・7連符の場合
4連符・5連符・6連符・7連符は、4分音符と8分音符の4から8の手前にあります。
この場合は、分割したい音符の4分の1の音符を使って表します。
例えば、8分音符で書かれた5連符は、8分音符の4倍の長さである2分音符を5等分しています。
また、16分音符で書かれた5連符であれば、16分音符の4倍の長さである4分音符を5等分しています。
さらに、次のように32分音符で書かれた6分音符は、32分音符の4倍の長さである8分音符を6等分しています。
8・9・10・11・12・13・14・15連符の場合
8連符・9連符・10連符・11連符・12連符・13連符・14連符・15連符は、8分音符と16分音符の8から16の手前にあります。
分割したい音符の8分の1の長さの音符を使って表します。
例えば、16分音符で書かれた9連符は、16分連符の8倍の長さである2分音符を9等分しています。
また、32分音符で書かれた10連符は、32分音符の8倍の長さである4分音符を10等分しています。
読み方のポイント・コツ
ルールがわかっても、単純なのはいいですが複雑な場合だとわけがわかりませんね。
人によっては読むのが難しくて挫折してしまうかもしれません。
せっかく楽譜が読めるようになってきても、それではもったいないです。
そういうときのために、連符がちゃんと読めているかの確認の仕方を2つお伝えします。
むしろこの方法で合っていれば、難しく考えなくても読めていますよ。
①左手(ほかのパート)と見比べる
楽譜は、細かい拍のタイミングを縦にそろえて書かれるのが一般的です。
もう教えてもらっていなくてもそうやって読んでる!という方もいると思ます。
ピアノなら両手が大譜表によって書かれていますね。
右手で連符がある場合、左手の音符もそれに合わせて間隔を調整して書かれているので、確認できます。
複数の楽器のあるスコアなどの場合でも同じなので、他のパートがどう動いている中に連符があるのかを見てみると良いです。
②他の音符や休符で引き算する
1小節に入る拍の数は拍子記号によって決まっていましたね。
連符以外の音符や休符が、小節内のどの拍数を占めているかで、残りの拍数を見つけましょう。
引き算して、残った拍を連符の分割数で等分してやれば、大丈夫です。
まとめ
読み方のルールは少し難しく感じたかもしれません。
まとめると、連符は分割したい音符の、
- 2~3連符なら2分の1
- 4~7連符なら4分の1
- 8~15連符なら8分の1
の長さの音符を使うんでしたね!そして、
- 他のパートと見比べる
- 小節内で引き算する
ということで確認してみましょう。