こんにちは、いなです。
「手元を見ないとピアノが弾けない…」
「新しい曲を早く弾けるようになりたい」
「ブラインドタッチって何?」
今回はこんな悩みにお答えして、ブラインドタッチについて解説します。
- ブラインドタッチとは
- ブラインドタッチのメリット
- 練習方法とコツ
ブラインドタッチとは?
『ブラインドタッチ』はご存じでしょうか。
パソコンで文字を打つときに、この言葉を聞いたことがあるかもしれません。
画面を見て、手元を見ずにキーボードを打つことを言います。
それと同じように、ピアノでもブラインドタッチがあります。
鍵盤を見ずに演奏をすることです。
パソコンのブラインドタッチなら、確かに効率よくなりそうな気がしますが、ピアノでやる意味ってあるのか?と思った方もいるかと思います。
ですがピアノにおいてもブラインドタッチはちゃんと技術として存在していて、ピアノ奏者の基本的な能力の一つです。
ピアノを一歩上手くなるためには大事なことですので、初心者の方でもできるようになりましょう。
その理由を次の項から解説していきます。
ブラインドタッチのメリット
なぜ手元を見ないで弾く必要があるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
確かにピアノは、本番では楽譜を見ずに暗譜して弾くという習慣があります。
「どうせ暗譜するのなら、鍵盤を見たって良くない?」と思っている方、確かにそれもそうですね。
しかし、そこまでの過程や、弾き方などにも影響があるため、ブランドタッチをする意味はたくさんあります。
ここで、ブラインドタッチのメリットを5つ紹介します。
ミスタッチが減る
ブラインドタッチができるようになるという事は、鍵盤の位置を把握して弾けているということなので、ミスが減ります。
ピアノは両手で弾きますが、目は片方にしか向けません。
音域を広く使って両手で演奏する場合、ブラインドタッチができなければ、音楽の中で音を確認する時間をとるか、左右どちらかを犠牲にしなくてはなりませんよね。
これではミスタッチの原因になってしまうことは明らかです。
ブラインドタッチができれば、必要なところだけ確認しながら弾くことができる為、ミスしにくくなります。
初見演奏に強くなる
初見演奏とは、はじめて楽譜を見て、その場でパッと弾くことです。
これは音楽の試験や合奏などで行われますが、譜読みと同時に演奏することになります。
このとき、音楽の流れを止めることはご法度で、弾き直したり、間が空いたりしてはいけません。
いかに早く楽譜を読み込んで演奏できるかなので、鍵盤を見ている暇がないのです。
鍵盤をいちいち見ていては、楽譜を読む時間が無くなりますし、どこを弾いていたか見失う危険もあります。
ブラインドタッチができれば、鍵盤を見る時間が少なくなって楽譜を読む時間が長くなり、楽譜から目を離さずに弾けるようになります。
初見演奏をするには、ブラインドタッチは必要です。
初見演奏については別の記事に詳しく書いています。
興味のある方は是非読んでみてください。
新しい曲が早く弾けるようになる
初見演奏と同じような理由ですが、初めての楽譜を演奏する時、ブラインドタッチができていないと時間がかかってしまいます。
楽譜を読んでから、鍵盤を見て音を確認して、また楽譜を見て、鍵盤を見て…というように繰り返すことになるので、ものすごく大変です。
ブラインドタッチができれば、鍵盤を見る動作も時間も減って、効率よく練習ができるようになります。
目で楽譜を読み、音は耳で確認しながら弾けるようになると、かなり時間が短縮できます。
弾ける曲が増える
人前で弾く場合は暗譜することが多いかもしれませんが、それ以外では楽譜を読んで弾けますよね。
ブラインドタッチができない方は、暗譜をしないと曲が弾けません。
ですができるようになれば、暗譜をしなくて良くなるので、次々と新しい曲にチャレンジできます。
楽譜さえあれば弾けるようになるのです。
久しぶりに弾く曲で、音を覚えていなかったとしても、楽譜を取り出して少し練習すれば弾くことができます。
頭の中に納まりきらない曲数も、楽譜としてストックしていればよいので、たくさんの曲が弾けて楽しくなります。
弾き方が良くなる
ブラインドタッチは、鍵盤の感触も頼りにします。
完全に見ないとなると、触って鍵盤の位置を確かめてから弾くことになります。
黒鍵の位置が微妙にずれてた、とか、白鍵と白鍵の間に指を置いてしまった、というのを瞬時に判断して調整します。
“鍵盤を触って弾く”のは、ピアノの弾き方で重要なポイントです。
上から手を下ろしてそのままピアノを押すような弾き方をしてしまう方がいますが、ボンっという雑な音が出てしまいます。
丁寧な音を出すには、ピアノの鍵盤を触って、そこから鍵盤を押して音を出すようにします。
ブラインドタッチでは指で音を探るので、触ってから弾く癖が付き、自然に良い弾き方で弾けるようになります。
ブラインドタッチの練習方法・ポイント・コツ
なかなか手元を見ずに弾くことができないという初心者の方は多くいます。
そんな方へ、ブラインドタッチの練習方法やコツをお伝えします。
楽譜を読めるようになる
ブラインドタッチができなくて悩むのは、楽譜が読めない人にありがちなことです。
譜読みが苦手で、楽譜がなくても弾けるようなもので練習しているという場合が多くあります。
例えば演奏動画の真似や、光る鍵盤などを利用しているというような方法です。
そのため手元しか見るところがなく、鍵盤を見る癖が付いてしまって、そのようにしか弾けなくなる、という風になってしまいます。
もしそういう方がいたら、まずは楽譜を読めるようになりましょう。
スラスラ読めるようになると、よりブラインドタッチも素早くできるようになります。
簡単な曲から手元を見ないで練習
最初に“手元を見ない”という練習をします。
「当たり前じゃん!」と思うかもしれませんが、先ほども言った通り、できない方の多くは癖が付いてしまっているので、鍵盤しか見ることができません。
完全に、鍵盤に目が釘付けになっています。
なので、やろうと思うと意外とできません。
最初は怖くて見ちゃうかもしれませんが、“見ない”という練習をしましょう。
「見たい…!」と思っても、目は楽譜、頑張って耳だけで音を聴きます。
あまり左右に音が移動しないようなできるだけ簡単な曲で、まずは片手ずつからでいいです。
楽譜だけを見て、指の動きに集中し、鍵盤をなぞるように練習してみましょう。
鍵盤の幅・感覚を身につける
鍵盤1つの幅や、位置を体にしみこませます。
ただし、これはピアノ本体によって変わることがあるので少し注意が必要です。
ドレミファソラシドと弾くのにも、鍵盤の幅、音から音への距離をわかっていないといけません。
黒鍵の位置もポイントです。
また、自分の手のどの開き具合でどの音が鳴るのかを感覚で身につけましょう。
わかりやすいのはオクターブ、3度の和音などです。
オクターブならこのくらい、ドとミの和音ならこのくらい…と、自分の指をその和音の幅にパッと開けるようになるととても良いです。
相対的な位置をつかむ
ブラインドタッチといっても、演奏中鍵盤を全く見ないというわけではありません。
音が大きく飛ぶときや、曲のはじめは鍵盤を見て確かめます。
また、音が長い場合などは鍵盤を見る隙があります。
ブラインドタッチではどこの位置にどの音があるかという絶対的な位置よりも、相対的な位置が大事です。
この音がここだったから、次の音はこの辺だろうというような感じです。
完全なブラインドタッチができなくても、だいぶ違います。
先ほどとも関連していますが、腕や手の動かし具合で、どの距離を飛ぶのかをつかみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ブラインドタッチを知らなかった方も、ぜひ挑戦してみてください。
慣れればできるようになります。
- 楽譜を読めるようになる
- 手元を見ない練習
- 鍵盤の幅と位置を把握
- 相対的な位置を重視
これを意識して頑張ってみましょう。
以上です。参考にしてみてください。