こんにちは!
音の高さには基準があるのをご存知でしょうか。
『440Hz』など聞いたり見たりしたことがあるかもしれません。
今回は世界的に標準になっている標準音について解説していきます。
- 標準音とは
- 実際に使われる標準
標準音について
まずは標準音とは何かについて解説していきます。
標準音とは
音楽では、ある音の高さを基準にしています。
それは中央あたりのラの音です。
国際式表記でいうとA4という音で、他にも1点イ音などとも呼びます。
真ん中のドから右に「ドレミファソラ」といったところのラです。
これを標準音とし、この周波数を440Hzとしています。
他にも、標準音高、国際標準音、標準調子、コンサートピッチなどとも言います。
周波数とは、音の波が1秒間に振動する回数でしたね。
一般的な楽器の調律などでは、この標準音を用いて絶対的な音高を決めています。
『音高』は音の高さのことで、ピッチと呼ぶこともあるよ!
標準音は『A=440Hz』『A440』などと記され、チューニングをする際に使用するチューナーという道具にはよく表示されます。
見覚えがある方もいるのではないでしょうか。
標準音の歴史
国際標準音とも言うように、この標準音は世界的に決められています。
1939年にロンドンで行われた国際会議で標準音をA=440Hzと定めました
ここではじめてはっきりと標準音を周波数で決定し、その後、世界に共通して用いられています。
音楽には長い歴史がありますが、その中ではごく最近に感じますね。
それより前では基準は定まっておらず、地域や国などによってさまざまな音高が使われ、430Hzよりも低い音や、450Hz以上の高い音が使用されていたこともあります。
中でも1859年にフランスが標準に定めた435Hzはヨーロッパやそのほかにも多くの国で採用されていましたが、アメリカでは440Hzが多く用いられていました。
実際にはもっと高い!
標準音はA440とされているのですが、実際の演奏の場では高めにピッチを合わせることが多いです。
具体的にはオーケストラのチューニングの場面や、コンサート用のピアノの調律などなど。
442Hzや、少し高めの443Hzに合わせることが一般的で、444Hzになることもあります。
この理由としては、人の耳にはピッチが高い音のほうが残りやすいと言われており、ピッチが高いと明るくて華やかな音色の印象になるからです。
そのため現代では、このように国際標準音の周波数よりもピッチが高くなる傾向にあります。
ですが心地よい高さというのは音楽により違い、高ければいいというわけでもありません。
逆に歴史的な音楽を演奏する場合では、その時代の文化や楽器に合わせてピッチまで再現することもあります。
さらに現代の電子楽器の性能によっては、標準音の周波数が選べるようになっているものもあります。
時代に合わせた工夫がされていますね。
オーケストラのチューニング
標準音がコンサートピッチとも呼ばれるのは、コンサートなどの演奏前にピッチを合わせるのに使われるからです。
オーケストラの演奏を見ると、演奏の前にすべての楽器が一斉に音を鳴らして全体の音高をそろえる『チューニング』が行われます。
一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。
わくわくドキドキするような、個人的には少し怖くもある瞬間です。
このときに鳴らす音が標準音であるA=440Hzなのですが、基準となるのがオーボエという楽器です。
オーボエがまずA440の音を鳴らし、他の楽器がこれに合わせていきます。
なぜオーボエなのか、というと、楽器の構造に関係しています。
バイオリンなどの弦楽器は、湿度や温度により弦が緩みやすく安定しません。
そして管楽器は管の長さを変えて音の高さを調整するのが普通ですが、オーボエは管楽器でありながらも管の長さを変えない楽器です。
そのため安定した音を出せますし、オーボエのチューニングはその場でできるわけではないので、みんなが合わせにいくといったやり方をします。
まとめ
いかがでしたか?
- 標準音高はA=440Hz
- 実際の調律やチューニングでは440Hzよりも高い
今回は以上です。
参考になれば嬉しいです。