こんにちは!
「ピアノが弾けるようになってみたい!」
という方へ向けて<ピアノの弾き方レッスン>第9回です。
今回はグリッサンドの弾き方についてお話します。
- グリッサンドについて
- 基本的な弾き方
- 色々な弾き方
グリッサンドとは
グリッサンド奏法とは、指を滑らせ、一音一音を区切らずに、音を流れるように上げたり下げたりする奏法です。
「チャララララ」というやつですね。
白鍵なら白鍵のみを滑らせます。
かっこいいですよね。
なんだかうまく聴こえます。
楽譜上では「gliss.」と書いていたり、波線が斜め上、もしくは斜め下に引かれます。
この上下の方向で、音の上下も表します。
グリッサンドは基本的に一定のスピードで音を移動させます。
一見簡単そうなグリッサンド奏法ですが、やってみると綺麗に弾くのが案外難しいです。
さらに人や曲の表現によって様々な弾き方があります。
例えば、カーテンを固い棒でなぞるのと柔らかい棒でなぞるのとでは、カーテンの動きが変わりそうですよね。
こんな感じで、ピアノも指の当て方や弾き方次第で音が変わるのです。
基本から順番にみていきましょう。
基本的な弾き方
基本的には、指番号が3と4の2本の指をくっつけて弾く事が多いです。
上がっていく場合と下がっていく場合は手の向きが違います。
上げるグリッサンド
右手の場合で考えます。
音を上げるグリッサンドなら手の甲をひっくり返して、爪と皮膚の間の部分(甘皮)を鍵盤に当てて滑らせます。
最初は痛くなってくると思いますが、徐々に慣れてきます。
怪我には気を付けながら練習してくださいね。
下げるグリッサンド
こちらも右手の場合です。
音を下げるグリッサンドの時は、指の腹を当てて滑らせるのが一般的です。
一音一音を途切れさせず、一定の速度で滑らかに演奏しますので、指2本だと安定します。
このとき、指だけで弾くようにしてしまうとなかなかうまくできません。
コツは、腕で手をもっていくようにすると良いですよ。
ここでも、腕や手首の柔らかさは大事になってきます。
色々な弾き方
弾き方の特徴をいくつか見てみましょう。
グリッサンドはピアノ本体によっても感覚が全然違います。
キーボードのような軽いタッチと、アコースティックピアノ、電子ピアノでもまた変わってくるので難しいところです。
色々と研究してみてください。
腹か爪か
一番わかりやすいのは指の腹側で弾くか、爪側で弾くかの音の違いでしょうか。
腹側で弾くと、肉が当たるので優しい音になります。
強い音は出しにくいですね。
爪側で弾くと、硬い部分が当たってはっきりとした音になります。
先ほど基本の弾き方で、右手では下がる時は腹側を当てると話しましたが、下がる時でもはっきりした音を出したい場合は、手をひねらせて2本の指の爪側を当てることもあります。
親指のみを使って弾くこともありますよ。
角度
指先の角度でも、音は違ってきます。
指を寝かせるようにして当てる面積を広げれば、やわらかい感じのグリッサンドグリッサンドになります。
逆に、指を立てて当てる面積を少なくするようにすれば、尖った感じのグリッサンドになります。
指の本数
基本的には2本の指でしたが、指の本数を変えることでも表現が大きく異なります。
例えば、より豪華な音を出したい時は指の本数を増やしたりします。
こうすると「ジャラララララン」と派手な感じになります。
親指の付け根でやってる人もいたよ!
また、繊細なグリッサンドにしたい時は、指の本数を減らして1本で弾いたりします。
1本だと「トロロロロロ」といようなちょっとかわいい感じになります。
和音で
グリッサンドは単音だけなイメージが強いかと思います。
しかし、実は2音以上の和音で滑ることもあります。
オクターブにグリッサンドがついている場合は、1と5で弾いたならその後にそのまま1と5の指を滑らせます。
それ以上の和音についている場合は、その和音を弾いた後、それらの指を寝かせて滑らせれば良いです。
また、右手を左手で追いかけるのも、さらに豪華さが増して良いアレンジですね。
黒鍵を使う
先ほどは白鍵を滑らせると言いましたが、黒鍵の上を滑らせるのもテクニックとして良いですね。
弾いてみると、白鍵の時とは雰囲気が変わります。
クラシックではあまり見たことがありませんが、いろいろなアレンジを見てみると面白いですよ。
皆さんもぜひ弾いてみてください。
まとめ
一口にグリッサンドと言っても、いろいろな弾き方がありましたね。
3と4の2本の指をくっつけて弾く
これが基本でした。
弾き方による特徴をとらえながら、表現によって変えてみてください!